あだ名は “ヨガ”

ヨガマットの写真

今からこの文章を読んでくれるあなたは

心が安らぐ居場所はありますか?

新しい出会い

数ヶ月前にとあるご縁をいただいて、小学生〜中学生のこども達にヨガを教え始めました。

学校が終わった後の「放課後等デイサービス」

日頃、こどもと接する機会がほとんどない私にとって、そのご縁はとても有難いと感じながらも、私にその役目が務まるのかとても不安でした。

でも、そのお話をいただいた社長から、どういう想いで施設を運営しているのか、なぜその施設でヨガを導入しようと考えたのかなどお話を伺いつつ、実際に見学に行くと、そこはとても開放的な空間で子こども達がのびのびと遊び、学べる素敵な場所で・・・

いつもの如く、次の瞬間には“よろしくお願いします”と言っておりました〜。

月に1回、60分という短い時間の中で、そもそもこの子達はヨガに興味を示してくれるのか、心地の良さなんて伝えられるのか、頭の中で試行錯誤を繰り返しながら当日を迎えました。

ホールの真ん中に円になるようにヨガマットを敷いた瞬間、ヨガマットの上を走り回り、マットにぐるぐる巻きになり、好き放題に遊び始めました。私の声なんて全く届かず、考えていたレッスンの流れなど一つも出来ず、久しぶりにヨガのインストラクターとして思考が停止しました(笑)

周りの先生の声掛けもあり、数名は興味を示してくれ、15分程度でしょうか、「何のポーズでしょう?」ゲームをしながらその日は終了しました。

頭の中にはもう・・・「どうしよう」の言葉しか浮かばなかったですね。笑

ただ、ありがたいことに私はその施設に理学療法士としても週に数回勤務をすることになり、普段は鬼ごっこをしたりサッカーをしたり、ピアノを弾いたり宿題を見たり、PTとして関わる時間が長く、比較的早くみんなから「ヨガの先生」と認識をしてもらえました。

ヨガ教室の時には全く興味を示さなかった子も、私に向かって「ヨガー!」と叫んだり、「先生俺ヨガできん!」とか、「木のポーズ知っとるよ!」とか一緒に過ごす時間が増える程、こども達との距離が縮まり会話の中で「ヨガ」というワードが増えていったように思います。

こども達の視線

そんなこんなで本日3回目のヨガの日だったわけなのですが、

今日はとても嬉しかったので、つらつらと綴っています。

今まで物珍しそうに遠目で様子を見ていた子や初めてお話する子が、“一緒にヨガしよう“と声をかけるとマットに座ってくれ、私の方を向いてくれました

中には、言葉を発さずともそっと私の横に座って、始まるのを待つ子も。

1分で他の遊びに興味が移る子もいれば、ずっとヨガを楽しんでくれる子もいましたが、でもそれはそれでいい。今日は長くても10分。

深呼吸してみて〜、じゃあこんなふうに背伸びしてみよっか、どこまで手が届く〜?このポーズは何の動物でしょ〜か?

こども達の様子を見ていると一生懸命に私のまねをして、時には身体の硬さに「痛〜っ」と叫びながら10分〜15分くらい、なんと簡単な太陽礼拝までする事が出来たんです。

時々一緒に遊んだりお話を聞いたりしながら、他で遊んでいる子に声をかけ、合計で10名くらい参加してくれました。

私が帰る時には、マットをくるくると丸めてくれた子もいました。

ちゃんとしたヨガ教室が開催できているのか、そう問われると分かりませんが、レッスンという定義に捉われず、大人でも子供でも関係ない、自由にヨガを楽しむ事、身体を動かす心地よさや楽しさを知ってもらう事が私の役割なんだと改めて学ばせてもらいました。

ただ、どういった形でも「自分を大切にする」という事はヨガを通して伝えていきたい。何かあった時、深呼吸をして心の声に耳を傾けてあげてほしいのです。

自分がもっと早くヨガに出会っていれば、もっと気持ちが楽になった瞬間もあったかもしれないし、ヨガに限らず自分の心が“心地よい“と感じるものをたくさん知っておいて欲しい、そんなふうに思います。

様々な情報に溢れる現代を生きるこども達、流行り病や生活環境の変化できっと人と関わる機会や外で遊ぶ機会も減っていますよね。関わり始めて日は浅いですが、体力的にも疲れやすい子が多いなと感じるもの事実です。

ヨガは心の安らぎだけでなく、成長過程における身体機能向上にもとても効果があります。

柔軟性、心肺機能、筋力、集中力、自他との関わり、思考・・・などなど

そして幼少期から自分を大切にする“セルフケア”を身につけるきっかけになれば嬉しいなと思います。

こんな素晴らしい経験をさせていただける事もしあわせですね

namaste.